「哲なんてどうですか?」
来季戦力補強ミーティングで発せられた岩政大樹(以下、大樹)からの言葉。
大樹とは鹿島アントラーズ同期入団。今シーズンは北海道コンサドーレ札幌所属。
J通算(2004年~2017年)49試合出場。
直近4年間はリーグ戦出場無し。
この実績が物語るものは何か。
ゴールキーパーというポジションはただ一つ。
試合の流れを変えるために交代カードを切るということはまずありません。
僅かでもピッチに送り出すことで、
監督としての信頼を伝えてやりたいけれど、
残念ながらその方法をとることはできません。
それでも、チームに1人というわけにもいかないのです。
いつ巡ってくるかわからぬ出番に備えて、
巡って来た出番でチームの期待を裏切らぬよう、
ただただトレーニングに励む男が常にチームには2~3人います。
僕のサッカー人生で、そんな誇り高いゴールキーパーに何人も出会ってきました。
杉山哲も間違いなくそういう男です。
そんな彼が我々のゴールマウスに立つとき、
その陰で孤独な戦いを続ける仲間たちへの敬意は、
我々が持つそれとは比べものにならないはずです。
我々は即座に杉山哲獲得に動きました。
栄光につつまれた選手より、
泥にまみれた選手を我々は獲得したかったのです。
その経験が必ず我々を強くしてくれると思うから。
東京ユナイテッドFCプロ契約第2号。
来季杉山哲のプレーを是非とも目に焼き付けて欲しいと思います。
東京ユナイテッドFC
監督 福田雅
*先日のJリーグアウォーズで北海道コンサドーレ札幌 野々村社長から直々に哲を頼むよ、と。